Muraki Blog 税理士 村木慎吾のブログ

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消費税を税込処理している場合の落とし穴

 消費税を税込経理している場合の消費税等の損金算入時期は、原則としてその消費税等の申告書の提出日の属する事業年度ですが、申告書が未提出の場合であっても、その申告書が申告期限未到来のもので、かつ、その消費税等の額が損金経理により未払金計上されているときは、その事業年度に損金算入することが認められています(個別通達 消費税法等の施行に伴う法人税の取扱いについて)。

 上記のような取り扱いもあることから、比較的小規模の企業等では、事務処理の手間から、消費税を税込処理して経理し、決算時に未払金計上している企業等が多いように思います。


 確かに、通常は税込処理でも問題は生じないのですが、税務調査等により消費税額を修正(納付)する場合には、税抜処理を採用することによる最大のデメリットが露呈します。

 

 例えば、前期に「外注費」として支払っていた経費(税込5,250,000円)が、税務調査において「給与(税抜5,250,000円)」であると指摘を受け修正申告をするとします。

 

 【税抜処理の場合における納付額】
 前期における消費税の過少納付 →    250,000円
 前期における法人税の過大納付 →  △100,000円 (250,000円×40%)
   差引納付額            150,000円

 

 【税込処理の場合における納付額】
 前期における消費税の過少納付 →  250,000円
   差引納付額           250,000円

 

 このように税抜処理の場合には、消費税の修正に伴い(給与という経費が250,000円増えるため)前期の法人税額が還付され、修正申告により納付する税額(150,000円)が少なくなります。

 一方、税込処理の場合には、納付する修正消費税(250,000円)が修正申告書を提出した事業年度(進行期)の損金となるため、修正申告による納付額は、税抜処理と比べ一時的ではありますが多くなります(250,000円)。


 つまり、税抜処理のケースでは修正する消費税額の60%相当額の納付で済むのに対し、税込処理では修正する消費税額の全額を納付する必要があります。

 上記の差額は一時的なものとはいえ、消費税の課税非課税の判断で疑義があるような場合には、せめて税抜処理をしておくことが否認された場合の保険となりそうです。

CATEGORY : 所得税 法人税

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