Muraki Blog 税理士 村木慎吾のブログ

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無申告が続いた法人の過年度に発生した青色欠損金の利用

 過年度に青色申告をしていたが、その後様々な事情により、無申告となっている法人も散見されます。そのような法人は、再度申告する場合に、適正に申告をしていた時に有していた青色欠損金を今年度以降も利用できるのかが論点になります。

 

 繰越欠損金を利用するためには、以下のいずれの要件も満たす必要があります。
 1.欠損金額が生じた事業年度に係る確定申告を青色申告で行う
 2.その後の連続した確定申告書の提出(白色申告も可)
 上記2.における「連続した確定申告書の提出」については、期限後申告でも認められると解されています。

 

 ただし、ここで注意すべきは、過年度申告書の提出のタイミングです。 

 例えば、以下のような事例で考えてみましょう。
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 平成19年3月期は青色申告を行い、生じた欠損金1,000を繰り越した。
 その後、平成20年3月期及び平成21年3月期は事業活動を休止ししたため、無申告であった(青色が取り消され、白色申告となった)
 平成22年3月期には、所得が1,000発生するため、申告を再開する。

 平成22年3月期の申告において、平成19年3月期に生じた欠損金を損金算入(利用)したい。上記1.の要件は満たしているが、上記2.を満たしていないため、平成22年3月期の申告だけではなく、平成20年3月期及び平成21年3月期の期限後申告もしようと思う。
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 平成20年3月期及び平成21年3月期の期限後申告書を提出するタイミングとしては、以下のパターンが考えられます。
 ① 平成20年3月期から平成22年3月期までの3期の申告書を同時に提出する
 ② 平成20年3月期及び平成21年3月期の2期分の申告書を提出した後に、平成22年3月期の申告書を提出する
 ③ 平成22年3月期の申告書を提出した後に、過年度の平成20年3月期及び平成21年3月期の申告書を提出する

 

 上記3つのうち、③だけは平成22年3月期における繰越欠損金(1,000)の損金算入が否認されることになります。なぜなら、上記2.の要件である「連続して確定申告書を提出している場合」に当たるかどうかは、繰越欠損金を損金算入しようとする事業年度の確定申告書提出時の現況によるとした裁決事例があるからです(平成20年3月14日裁決)。つまり、上記2.の要件を満たした後で提出された確定申告書に限り、当該確定申告書における繰越欠損金の利用を認めるということです。

 また、上記①については問題にならない可能性が高いですが、実務の安全性を考慮すれば、このような事例では②の方法をお勧めします。

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