Muraki Blog 税理士 村木慎吾のブログ
大阪府八尾市の村木税理士事務所です。税務・会計はもちろん、企業経営に関する問題は全ておまかせください。会社がよりよくなるために、わかりやすく親切にアドバイス致します。
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2011年4月24日 00:16
「デット・エクイティ・スワップ」(以下「DES」といいます)は、債務(デット)を資本(エクイティ)と交換(スワップ)する取引で、債権者の立場からすると、債権を債務者へ現物出資し、その対価として債務者の株式を取得する行為です。
債権者側では、このDESにより債権を現物出資(譲渡)することになるため、債権の譲渡として消費税法上の非課税取引と考えがちです。
しかし、このDESは債務者へ債権を現物出資(譲渡)するものですから、この債権自体は混同により消滅することになります。そのため、消費税基本通達5-2-1の「同一性を保持しつつ」という要件を満たないため、非課税取引ではなく、課税対象外取引に該当すると思われます。
この考え方は、発行法人へ株式を譲渡した消費税基本通達5-2-9の解説とも整合します。
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他方、消費税法上の「資産の譲渡」とは、資産につきその同一性を保持しつつ他人に移転させることをいう(基通5-2-1)のであるが、会社が自己株式を取得すると株主の権利である議決権、利益配当請求権及び残余財産分配請求権等は消滅する(会社法308②、453①、504①) ことから、自己株式の取得は資産につきその同一性を保持しつつ他人に移転させたとはいえない。このようなことから、この場合の株式の引渡しは資産の譲渡に該当しないことを念のために明らかにしたものである。
(消費税法基本通達逐条解説 三宮修 大蔵財務協会)
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この通達の逐条解説では、会社が自己株式を取得すると株主の権利を行使できなくなることをもって、資産の同一性を保持していないとし、資産の同一性の判断に自己株式取得後の事情を考慮しています。このように、「同一性を保持しつつ」とは、現物出資後も現物出資前と同様の権利が行使できる状態でないといけないことが推察できます。つまり、同一性の保持とは、自らの行為による能動的な変動だけでなく、法的に変動がある等、受動的な変動も考慮した概念であるといえます。
したがって、DESにより債権を現物出資(譲渡)した債権者における消費税の課税関係は、消費税基本通達5-2-1の「同一性を保持しつつ」という要件を満たないため、課税対象外取引に該当すると思われます。
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